
ブラキキトンは根元がぷっくりと膨らみ、ワインボトルのような形になることから「ボトルツリー」とも呼ばれる観葉植物です。
細長い涼しげな葉と独特な幹の形が魅力で、オーストラリア原産のおしゃれなオージープランツとして人気があります。
暑さと乾燥に強く育てやすいため、初心者の方にもおすすめできます。
この記事では初心者でも失敗しないブラキキトンの育て方を詳しく解説します。
ブラキキトンはオーストラリア原産のアオギリ科ブラキキトン属の常緑樹です。
原産地では樹高20メートル以上に育つ高木ですが、観葉植物として流通しているものは50センチから200センチ程度のサイズが一般的です。
属名の「ブラキキトン」はギリシャ語で「短い筒」という意味で、花の形に由来しています。
成長するにつれて根元の幹がぷっくりと膨らみ、まるでワインボトルのような独特な姿になります。
この特徴的な姿から「ボトルツリー」の愛称で親しまれています。
ブラキキトン属には約30種類ほどの品種がありますが、観葉植物として主に流通しているのは2種類です。
クイーンズランドボトルツリー(ブラキキトン・ルペストリス)は根元が膨らむタイプで、笹のように細長い葉が特徴です。
もう一つはブラキキトン・アケリフォリウスで、こちらは根元が膨らまず、幅広の葉をつけるタイプです。
どちらも個性的な姿をしており、インテリアプランツとして人気があります。
ブラキキトンが人気なのは、その育てやすさとスタイリッシュな見た目にあります。
暑さと乾燥に強く、幹に水分を蓄える性質があるため、多少水やりを忘れても枯れにくいです。
忙しい方や旅行が多い方でも安心して育てられます。
また、細長い葉が風に揺れる姿は涼しげで、和室にも洋室にも合わせやすいです。
成長するにつれて変化していく幹の姿も、育てる楽しみの一つです。
ブラキキトンは春から夏にかけて、釣り鐘型の可愛らしい花を咲かせることがあります。
花の外側は白色で、内側にピンクのドットが入る美しい花です。
ただし、日本では環境が原産地と異なるため、鉢植えでは花が咲くことは珍しいです。
大株に育てて長年大切に管理すれば、花を見られる可能性もあります。
もし花が咲いたら、とてもラッキーな出来事と言えるでしょう。
ブラキキトンは初心者でも育てやすい観葉植物ですが、日当たりと水やりにはコツがあります。
明るい場所を好みますが、真夏の直射日光には注意が必要です。
また、乾燥に強い反面、冬の過湿は根腐れの原因になります。
ここからは具体的な管理方法を見ていきましょう。
ブラキキトンは年間を通して風通しの良い、日当たりの良い場所で育てます。
春から秋は屋外での栽培がおすすめです。
ただし、真夏の直射日光や西日などの強い光に長時間当たると葉焼けをするので注意が必要です。
30パーセントから50パーセント程度の遮光ネットを使うと葉焼けを防止できます。
室内で育てる場合は、レースカーテン越しの明るい窓辺が理想的です。
耐陰性もありますが、暗すぎる場所では徒長して葉が落ちたり軟弱に育ったりします。
ブラキキトンの水やりは季節によって調整が必要です。
春から秋の成長期は、土の表面が完全に乾いたらたっぷりと水を与えます。
鉢底から水が流れ出るくらいしっかり与えて、受け皿に溜まった水は必ず捨てましょう。
夏の猛暑日に水やりをする場合は、夕方から夜にかけて行うのがおすすめです。
午前中に水やりをすると暑くなって土が煮えてしまう可能性があります。
冬は成長が緩やかになるので、土が乾いてから2日から3日後に与えましょう。
幹に水分を蓄える性質があるため、水のやりすぎには注意が必要です。
ブラキキトンは最低気温5度以上の環境で育てましょう。
寒さには比較的強い方ですが、霜に当たると枯れてしまいます。
ベランダなどで育てている場合は、肌寒くなってきたら室内に取り込んでください。
10度を下回る前には必ず室内管理に切り替えましょう。
暑さには非常に強く、38度の気温でも問題なく育ちます。
エアコンの風が直接当たる場所は避けて、風通しの良い場所で管理することが大切です。
ブラキキトンは成長が早いので、定期的な植え替えが必要です。
植え替えをしないでいると鉢が根でパンパンになり、根詰まりを起こしてしまいます。
2年から3年に1回を目安に、一回り大きな鉢に植え替えましょう。
適切な時期に肥料を与えることで、より大きく美しく育てることができます。
植え替えは5月から9月の暖かい時期に行うのがベストです。
7月以降に植え替えを行う場合は、猛暑日は避けるようにします。
鉢底から根が出てきたり、水やり後の水の吸い込みが悪くなったりしたら植え替えのサインです。
株よりも一回り大きな鉢と水はけの良い土を準備します。
鉢底石を敷いた上に土を鉢の3分の1ほど入れ、株を中心に置いて周りに土を入れます。
植え替え後はたっぷり水をやり、1週間ほど半日陰で管理してから通常の場所に戻します。
ブラキキトンは水はけの良い土を好みます。
市販の観葉植物用培養土を使う場合は、1割ほどパーライトを混ぜると水はけが良くなります。
自分で配合する場合は、赤玉土小粒6、腐葉土3、パーライト1の割合がおすすめです。
水はけが悪いと根腐れを起こしやすくなるので、必ず水はけの良い土を使いましょう。
鉢底にはしっかりと鉢底石を入れて、排水性を確保することが大切です。
肥料は5月から9月の成長期に与えます。
緩効性の固形肥料を2ヶ月に1回土の上に置くか、液体肥料を2週間に1回与えるのが効果的です。
冬は成長が止まるので肥料は不要です。
冬場に肥料を与えてしまうと肥料焼けをする可能性があるので注意しましょう。
基本的に肥料は無くても育ちますが、与えた方が生長が早くなります。
有機肥料ではなく化成肥料を使うことで、コバエの発生を予防することができます。
ブラキキトンは成長が早いので、定期的な剪定が必要です。
剪定しないで育てると枝がどんどん伸びて不恰好になったり、室内で育てる場合はサイズが大きくなりすぎたりします。
適切に剪定することで、形を整えて美しい姿を保つことができます。
ここでは剪定の時期と方法を詳しく解説します。
剪定は4月から5月、または9月の暖かい時期に行うのがベストです。
この時期は生長が活発なので、剪定のダメージからの回復が早いです。
気温が安定している時期に行うことで、失敗を防ぐことができます。
切り口からは白い樹液が出るので、ウェットティッシュで拭き取りましょう。
樹液に直接触れるとかぶれることがあるので、園芸用の手袋を着用して作業してください。
不要な枝や葉を切り落とすことで、植物を健全に育てることができます。
込み合った枝や葉を切ることで、蒸れにくくなり害虫対策になります。
また、葉っぱ1枚1枚に光が満遍なく当たるようになります。
不要な葉を切ることで、新芽などに養分が行き渡り成長が促進されます。
切れ味の良い剪定ばさみを使うことで、切り口に負担をかけずに済みます。
生長しやすく葉の展開が早いため、伸びすぎたら葉がついている所で剪定可能です。
剪定後は明るい日陰で1週間ほど管理します。
切り口が乾くまでは水やりを控えめにして、株に負担をかけないようにします。
新芽が出てきたら、通常の場所に戻して普段通りの管理を再開します。
剪定は植物にとってストレスになるので、一度に大量に切りすぎないように注意しましょう。
様子を見ながら少しずつ形を整えていくのがポイントです。
ブラキキトンを育てていると、葉が落ちたり害虫がついたりすることがあります。
早めに気づいて対処すれば大きな問題にはなりません。
ここでは初心者が遭遇しやすいトラブルとその解決方法を紹介します。
葉が落ちる原因は主に日照不足、水のやりすぎ、寒さの3つです。
暗すぎる場所で長期間育てると、葉が落ちたり軟弱に育ったりします。
明るい窓辺に移動させてあげましょう。
また、土がずっと湿っている状態だと根が呼吸できなくなり、根腐れを起こして葉が落ちます。
水やりのペースを見直し、土が乾いてから水をやるようにしましょう。
買ってきたばかりのブラキキトンを暗い場所に移すと、最初はかなり葉が落ちることがあります。
これは環境の変化に適応するための自然な現象なので、しばらくすれば新しい葉が生えてきます。
真夏の直射日光や西日などの強い光に当たると葉焼けをします。
葉焼けした部分は茶色くなり、元に戻ることはありません。
遮光ネットや寒冷紗を使って、30パーセントから50パーセント程度の遮光をしましょう。
室内では直射日光を避けて、レースカーテン越しの柔らかい光に当てるのがおすすめです。
屋外で育てている場合は、猛暑日は日陰に移動させることも効果的です。
ブラキキトンにつきやすい害虫はハダニとカイガラムシです。
ハダニは乾燥している時期に発生しやすく、葉の裏に白い斑点を作ります。
葉水をこまめにスプレーすることで予防できます。
毎日1回は霧吹きで葉水をする習慣をつけましょう。
カイガラムシは茎や葉に白や茶色の小さな虫がついて樹液を吸います。
見つけたら歯ブラシでこすり落とすか、市販の殺虫剤を使って駆除しましょう。
葉水のときに濡らしたティッシュペーパーで葉を拭くと、ホコリも取れて害虫予防にもなります。
ブラキキトンは挿し木や種まきで増やすことができます。
剪定した枝を使えば、無駄なく新しいブラキキトンを育てられます。
挿し木の成功率は比較的高いので、初心者でも挑戦しやすいです。
増やすのに最適な時期は4月から5月、または9月の暖かい季節です。
挿し木は剪定で切り落とした葉の付いている枝を使います。
枝を切るときは断面が斜めになるように切りましょう。
葉っぱは3分の1程度残して、あとは切り落としておきます。
切った枝を1時間から2時間水に挿して吸水させます。
赤玉土または挿し木専用の土を入れたポットに枝を挿して、たっぷり水をやります。
肥料成分が入っていると腐る可能性があるので、肥料分のない土を使ってください。
明るい日陰で管理すると、1ヶ月ほどで根が出てきます。
根がしっかり生えたら、新しい鉢に植え替えて完了です。
種を入手したら種まき用の土かピートモスに蒔いてください。
15度以上の環境で管理することが大切です。
種まきの適期は春から初夏にかけてです。
鉢に土を入れて表面に種をまき、薄く土をかぶせます。
土が乾かないように霧吹きで水を与えながら管理します。
根が生えてある程度育ったら植え替えをします。
種から育てるのは時間がかかりますが、成長を見守る楽しみがあります。
ブラキキトンの植え付けは5月から9月の暖かい時期に行うのがおすすめです。
7月以降に植え付けを行う場合は猛暑日は避けるようにします。
根が出ていない場合は、根が出るまで常に土が湿っているようにしてください。
根が出た後は、通常の水やり管理に切り替えます。
植え付け後は明るい日陰で管理し、徐々に日光に慣らしていきましょう。
ブラキキトン(ボトルツリー)は初心者でも育てやすい人気の観葉植物です。
明るい場所で管理し、季節に合わせた水やりを心がければ元気に育ってくれます。
暑さと乾燥に強く、幹に水分を蓄える性質があるため、多少の失敗にも負けずに成長します。
葉が落ちたり害虫がついたりしても、早めに対処すれば問題ありません。
細長い涼しげな葉と、ぷっくりと膨らむ独特な幹が魅力的なブラキキトンを育てて、おしゃれなオージープランツのある暮らしを楽しんでください。