
キセログラフィカは銀白色の葉がくるりとカールする美しいエアープランツです。
「エアープランツの王様」「エアープランツの女王」とも呼ばれる人気の品種です。
土が不要で空中で育つため、インテリアグリーンとして非常に人気があります。
この記事では初心者でも失敗しないキセログラフィカの育て方を詳しく解説します。
キセログラフィカはメキシコ、グアテマラなど中米原産のパイナップル科チランジア属のエアープランツです。
学名は「Tillandsia xerographica(ティランジア・キセログラフィカ)」です。
属名の「チランジア」はスウェーデンの植物学者エリアス・ティランズに由来し、種小名の「xerographica」はギリシャ語で「乾いた」という意味です。
自然界では絶滅危惧種となっており、ワシントン条約Ⅱ類で保護されています。
成長スピードはゆっくりですが、50センチ以上にもなる大型種です。
キセログラフィカの最大の特徴は、銀白色の肉厚な葉がくるりとカールする美しい姿です。
葉の表面には「トリコーム」と呼ばれる細かい毛が密集しており、これが銀白色に見える理由です。
トリコームは空気中の水分を吸収する役割を持ち、乾燥に強い特性を与えています。
個体差によって葉のカール具合や絶妙な色合い、形が異なるので、好みの株を探す楽しみがあります。
「葉先がくるくるーっとカールして可愛い」とよく言われますが、実は葉先が強くカールしているのは水不足のサインです。
キセログラフィカは本来、葉を広げるように生長し、葉は硬い質感ながらもしなやかさがあります。
キセログラフィカは成熟すると、紫色の筒状花を咲かせます。
花が咲く前に、葉が赤く紅葉する特徴があります。
非常に珍しい事に白花を咲かせる個体も存在します。
お店で売られている手の平サイズからだと3年から5年で成熟し、開花を見られます。
実生(種から育てる事)だと開花まで10年以上かかる場合もあります。
開花後には株元から子株が出てくるので、株分けして増やすことができます。
キセログラフィカが人気なのは、その美しい見た目と育てやすさにあります。
土が不要なので、吊るしたり置いたりと自由に飾れるのが魅力です。
乾燥に強く、適切な管理をすれば初心者でも育てやすいです。
個性的な姿はインテリアとしての存在感があり、シックなかっこいい鉢とも相性がよいです。
大きく育てれば迫力のある姿になり、花も咲かせてくれるドラマ性があります。
キセログラフィカは初心者でも育てやすいエアープランツですが、水やりと風通しにはコツがあります。
明るい日陰を好み、直射日光には弱いという特徴があります。
また、風通しの良い環境が必須で、蒸れには注意が必要です。
ここからは具体的な管理方法を見ていきましょう。
キセログラフィカは風通しのよい明るい日陰を好みます。
ただし、日陰と言っても暗い日陰ではなく、木漏れ日が差し込むような明るい日陰です。
室内では、レースカーテン越しくらいの明るさと風通しがある場所で育ててください。
屋外では、直射日光が当たらない明るい日陰で育てましょう。
直射日光に当たると葉焼けを起こして茶色くなってしまうので注意が必要です。
暗すぎる場所では徒長して葉が間延びしてしまうので、適度な明るさを保つことが大切です。
風通しが特に重要で、エアコンの風が直接当たる場所は避けてください。
キセログラフィカは意外にも水を好むエアープランツです。
水やりの頻度は、霧吹きで週1回から2回程度が基本です。
水やりのタイミングは日中閉じている気孔が開く、夕方から夜の間が適しています。
霧吹きを使う場合は、葉の全体がまんべんなく滴るほど濡らすようにしてください。
水やりには水を入れた容器に植物を浸して水分を吸収させるソーキングという方法もあります。
ソーキングは月に1回程度、4時間から6時間水に浸けて行いますが、キセログラフィカには頻繁に行う必要はありません。
むしろソーキングは「うっかり水やりを忘れてしまった時の緊急処置」として考えましょう。
水やり後は葉の間に溜まった水を振り切って、しっかり乾かすことが重要です。
キセログラフィカは最低でも10度以上の環境で育てましょう。
寒さには弱いので、気温が下がってきたら必ず室内に取り込んでください。
10度を下回る前には室内管理に切り替えることが大切です。
暑さには比較的強いですが、30度を超える夏は屋内に入れた方が安全です。
湿度が高い環境を好むので、乾燥する季節は葉水をこまめにスプレーしてあげましょう。
ただし、高温多湿の時期には蒸れに注意が必要です。
梅雨時期は風通しを特に意識して管理してください。
キセログラフィカは土が不要なので、様々な飾り方を楽しめます。
吊るして飾るのが最もおすすめで、葉が自由に広がり美しい姿になります。
飾り方によって株の形が変わるので、好みに合わせて工夫しましょう。
ここでは飾り方のポイントと管理方法を詳しく解説します。
キセログラフィカは「吊るす」が最良の飾り方です。
吊るすことで葉が綺麗に垂れて、より美しい形に育てることができます。
マクラメ編みのハンギングを使用したオーソドックスな飾り方が簡単でおすすめです。
レザープランツハンガーを使用すると、入れるだけでとてもおしゃれに飾れます。
メタルフープを使ったハンギングも通気性抜群で見た目も良いです。
風通しがイマイチな室内管理など、蒸れ対策で水を溜めたくない場合は、縦向きに仕立てて吊るすのもおしゃれです。
置いて飾る場合は、葉を邪魔しないスタンドを使いましょう。
葉が自由に広がれるスペースを確保することが大切です。
置く場所に葉が当たっていると、その部分の葉が広がらず形が悪くなります。
流木に着生させるのもおすすめで、野趣溢れる見た目を楽しめます。
水苔を使った鉢植え栽培も可能で、水やりの頻度を減らせるメリットがあります。
ただし、水苔栽培は保水性が高い反面蒸れやすくなるので、風通しの良さが特に重要です。
キセログラフィカは生育期の春と秋に肥料を与えると早く大きくなりやすいです。
液肥を薄めて、霧吹きやソーキングの際に与えると良いでしょう。
ただし、大きくしたいからと言って液肥を濃く作ると肥料焼けして枯れる原因になります。
キセログラフィカに与える液肥は規定の薄め方よりも、さらに2倍薄く作ることがポイントです。
夏や冬は生育が緩慢なので、肥料はやらないようにしてください。
キセログラフィカを育てていると、徒長や葉焼けなどのトラブルに遭遇することがあります。
早めに気づいて対処すれば大きな問題にはなりません。
ここでは初心者が遭遇しやすいトラブルとその解決方法を紹介します。
キセログラフィカが徒長する原因は「日当たり不足」です。
直射日光が当たると日焼けするからと言って、暗い日陰で管理すると日当たり不足で徒長してしまいます。
特に室内の暗い場所では徒長しやすいです。
室内では、レースカーテン越しの光が入る窓際など明るい場所で育ててください。
もし徒長し始めたら、現在育てている場所よりも明るい場所で管理することが重要です。
徒長したからと言って、屋外でいきなり直射日光に当てると葉焼けするので注意してください。
直射日光に当たると、葉焼けして茶色くなってしまいます。
一度葉焼けした部分は元に戻ることはありません。
株が枯れる訳ではないですが、鑑賞価値が下がってしまうので移動した方が良いでしょう。
真夏の直射日光は特に注意が必要です。
遮光ネット30パーセントから50パーセント程度を使って日よけをするのが効果的です。
カーテン越しの窓際など、柔らかい光が当たる場所に置くことで葉焼けを防げます。
キセログラフィカは蒸れに弱いので、根腐れには十分注意が必要です。
水やり後は葉の間に溜まった水をしっかり振り切ることが大切です。
葉の間に水が溜まると株が冷えてしまったり、蒸れの原因になります。
特にキセログラフィカは水の溜まりやすいタンクタイプなので注意しましょう。
風通しの良い場所で管理し、梅雨時期は特に気をつけてください。
下葉は徐々に枯れていくので、放置すると水切れが悪くなりカビが生えます。
枯れた葉はむしり取るか、葉先部分ならハサミで切り取ってしまいましょう。
キセログラフィカは株分けで増やすのが一般的です。
開花後に株元から子株が出てくるので、ある程度大きくなったら株分けできます。
種から育てることもできますが、非常に時間がかかります。
ここでは株分けの方法を詳しく解説します。
キセログラフィカは株が成熟すると花芽が伸びて来て美しい開花が見られます。
そして開花の前後で株元から子株が出て来ます。
この子株は、親株の半分くらいになったら株分けOKです。
小さすぎると枯れる恐れがあるので注意してください。
親株につけたままにしておけば、親から栄養をもらえるのでとても早く成長します。
株分けする場合は、清潔なハサミやナイフで親株から丁寧に切り離します。
切り口を数日間放置して乾かしてから、通常の管理を始めましょう。
種から育てると成熟するまで非常に時間がかかります。
実生(種から育てる事)だと開花まで10年以上かかる場合もあります。
無菌播種という育て方で期間を短縮する方法がありますが、手間がかかります。
必ず成功するわけでもないため、根気強く育てることが大切です。
一般的には株分けされたものを購入して育てるのがおすすめです。
4月から11月の夜の気温が10度以上ある期間は、屋外で管理するのがおすすめです。
屋外管理をすることで風が当たり続けるというメリットが生まれます。
エアープランツは基本的に風が大好きです。
またもう一つ大好きなものが雨水です。
雨水に当たることで成長が加速します。
ですのでただ外で管理するだけで生育は劇的に良くなります。
温度がキープできない場合は室内で成長させるというよりは、延命させるというイメージで育てましょう。
キセログラフィカは初心者でも育てやすい美しいエアープランツです。
明るい日陰で管理し、風通しの良い場所に置くことが大切です。
水やりは夕方から夜に行い、葉の間に溜まった水はしっかり振り切りましょう。
土が不要なので吊るしたり置いたりと自由に飾れるのが魅力です。
吊るして飾ることで葉が美しく広がり、本来の姿を楽しめます。
葉先がくるくるカールしているのは水不足のサインなので、適切な水やりを心がけてください。
大きく育てれば迫力のある姿になり、紫色の美しい花も咲かせてくれます。
「エアープランツの王様」と呼ばれるキセログラフィカを育てて、インテリアグリーンのある暮らしを楽しんでください。