
暗号資産に興味を持ち始めると、「イーサリアム」と「ソラナ」という名前をよく目にしますよね。
どちらもビットコインに次いで注目されている暗号資産ですが、「何が違うの?」「どっちを買えばいいの?」と迷っている方も多いのではないでしょうか。
この記事ではよく比較されてるソラナとイーサリアムについて書いていきます。
ソラナとイーサリアムを比較する前に、それぞれがどんな暗号資産なのかを知っておくことが大切です。
名前は聞いたことがあっても、具体的に何ができるのか、どんな目的で作られたのかまでは知らない方も多いですよね。
ここでは、イーサリアムとソラナの基本的な特徴と、両者に共通する「スマートコントラクト」という仕組みについて説明していきます。
イーサリアム(ETH)は、2015年にヴィタリック・ブテリンという人物によって開発された暗号資産です。
ビットコインが「デジタルゴールド」と呼ばれる価値の保存を目的としているのに対し、イーサリアムは「世界のコンピューター」を目指して作られました。
イーサリアムの最大の特徴は、ブロックチェーン上でアプリケーションを動かせることです。
これにより、NFT(デジタルアート)の売買やDeFi(分散型金融)といったサービスが生まれました。
現在、暗号資産の時価総額ランキングではビットコインに次ぐ2位をキープしており、多くの開発者やプロジェクトがイーサリアムを基盤として活動しています。
かつてイーサリアムは「手数料が高い」「処理が遅い」という課題を抱えていました。
しかし、2024年3月の「Dencun(デンクン)」アップグレードや、2025年5月の「Pectra(ペクトラ)」アップグレードなど、継続的な改善が行われています。
特にレイヤー2と呼ばれる技術を使えば、手数料を大幅に抑えられるようになりました。
ソラナ(SOL)は、2020年に正式にローンチされた比較的新しい暗号資産です。
元Qualcommのエンジニアであるアナトリー・ヤコベンコによって開発されました。
ソラナの最大の売りは、「高速処理」と「低コスト」です。
イーサリアムのメインネットが1秒間に約15〜30件の取引を処理できるのに対し、ソラナは理論上1秒間に数万件の取引を処理できると言われています。
手数料も1回あたり数円程度と非常に安く、イーサリアムの課題を解決する存在として注目を集めました。
「イーサリアムキラー」と呼ばれることもあるソラナですが、過去にはネットワークが停止するトラブルも何度か発生しています。
新しい技術である分、安定性という面ではまだ課題が残っているのも事実です。
イーサリアムとソラナには共通点があります。それが「スマートコントラクト」という仕組みを使えることです。
スマートコントラクトとは、あらかじめ決められた条件が満たされると自動的に契約が実行されるプログラムのことです。
たとえば、「Aさんが1ETH送金したら、BさんのNFTが自動でAさんに届く」といった取引を、仲介者なしで行うことができます。
この仕組みがあるからこそ、NFTマーケットプレイスやDeFiサービス、ブロックチェーンゲームなどが成り立っています。
イーサリアムとソラナはどちらもスマートコントラクトに対応しているため、似たようなサービスが両方のネットワーク上で展開されているわけです。
基本を押さえたところで、ここからはソラナとイーサリアムの具体的な違いを見ていきます。
実際に使う場面で大きく影響してくるのが、処理速度と手数料です。
そして、その違いを生み出しているのが、それぞれが採用している技術の仕組みになります。
ソラナとイーサリアムで最もわかりやすい違いが、処理速度です。
イーサリアムのメインネットは1秒間に処理できる取引数(TPS)が約15〜30件程度です。
一方、ソラナは理論上65,000件以上のTPSを実現できると言われています。
実際の運用では数千件程度になることが多いですが、それでもイーサリアムのメインネットと比べると圧倒的に速いですよね。
ただし、イーサリアムも「レイヤー2」と呼ばれる技術を使えば、処理速度の問題はかなり改善されます。
ArbitrumやOptimism、Baseといったレイヤー2ネットワークでは、ソラナに近い速度で取引が完了することも多いです。
暗号資産を使うときに避けて通れないのが、手数料の問題です。
ブロックチェーン上で取引を行う際には「ガス代」と呼ばれる手数料がかかります。
イーサリアムのメインネットのガス代は、ネットワークの混雑状況によって変動します。
2025年現在、ネットワークが空いているときは1件あたり約0.2ドル(約30円)程度まで下がることもあります。
ただし、混雑時には数百円〜数千円に跳ね上がることもあるので注意が必要です。
しかし、レイヤー2を使えば状況は大きく変わります。
2024年3月のDencunアップグレードにより、レイヤー2の手数料は最大で10分の1程度まで下がりました。
現在、ArbitrumやBaseなどのレイヤー2では、1回あたり数円〜数十円程度で取引できることがほとんどです。
対してソラナの手数料は、1回あたり約0.00025ドル程度です。
日本円にすると1円以下ということになりますよね。
何度取引しても手数料をほとんど気にしなくていいのは、ソラナの大きなメリットです。
[ここがポイント]
イーサリアムも「レイヤー2」を使えば手数料はかなり安くなります。ただ、最も安さを求めるならソラナに軍配が上がります。一方、大きな金額を動かす場合は、手数料よりもセキュリティや信頼性を重視してイーサリアムのメインネットを選ぶ人も多いです。
処理速度や手数料の違いは、それぞれが採用しているコンセンサスアルゴリズム(取引を承認する仕組み)の違いから生まれています。
イーサリアムは「プルーフ・オブ・ステーク(PoS)」という仕組みを採用しています。
これは、イーサリアムを一定量預けている人(バリデーター)が取引を検証・承認する方式です。
2022年に「プルーフ・オブ・ワーク(PoW)」から移行し、消費電力が大幅に削減されました。
一方、ソラナは「プルーフ・オブ・ヒストリー(PoH)」という独自の仕組みを採用しています。
これは、取引の順番を時系列で記録することで、検証作業を効率化する技術です。
PoSと組み合わせることで、高速処理と低コストを実現しています。
技術的にはソラナのほうが新しく効率的ですが、まだ歴史が浅い分、予期しないトラブルが起きるリスクも抱えています。
イーサリアムは処理速度では劣りますが、長年の運用実績があり信頼性は高いと言えます。
暗号資産を購入するとき、気になるのはやはり将来性ですよね。
イーサリアムもソラナも、それぞれ異なる強みと課題を持っています。
ここでは、両者の将来性と、今後解決すべき課題について見ていきます。
イーサリアムの将来性を語る上で欠かせないのが、圧倒的な「エコシステムの強さ」です。
現在、DeFiの総預かり資産(TVL)の約60%以上がイーサリアム上にあると言われています。
NFTマーケットプレイスのOpenSeaをはじめ、多くの有名プロジェクトがイーサリアムを基盤にしています。
開発者コミュニティも世界最大規模で、新しいサービスやアップデートが継続的に生まれています。
2025年5月には大型アップグレード「Pectra(ペクトラ)」が実施されました。
これは2022年の「マージ」以来最大のアップグレードで、ウォレット機能の強化やステーキングの効率化など、ユーザー体験の向上が図られています。
ETH以外の暗号資産でガス代を支払える機能なども追加され、使いやすさが向上しました。
また、レイヤー2の発展も目覚ましいものがあります。
2024年3月のDencunアップグレードにより、レイヤー2の手数料が大幅に下がりました。
ArbitrumやOptimism、Baseといったレイヤー2ネットワークを使えば、高速・低コストで取引できるようになっています。
大手企業や機関投資家からの注目度も高く、長期的に見れば成長が期待できる暗号資産と言えます。
ソラナの将来性は、「スピードとコストパフォーマンス」を活かした分野での成長にかかっています。
特に注目されているのが、ブロックチェーンゲームやNFT分野です。
ゲームでは頻繁にアイテムの取引が発生するため、手数料が安く処理が速いソラナは相性がいいんですよね。
実際、Magic EdenというNFTマーケットプレイスはソラナを基盤としており、一時はOpenSeaを取引量で上回ったこともあります。
また、決済分野での活用も期待されています。
VISAがソラナを使った決済の実験を行ったというニュースもあり、実用的なブロックチェーンとしての地位を確立しつつあります。
ソラナ財団やエコシステムファンドによる開発支援も活発で、新しいプロジェクトが次々と立ち上がっています。
イーサリアムに比べると歴史は浅いですが、急成長している暗号資産であることは間違いありません。
イーサリアムとソラナ、どちらにも課題があります。
イーサリアムの課題は、レイヤー2が増えすぎて複雑になっていることです。
ArbitrumやOptimism、Base、zkSyncなど、多くのレイヤー2が乱立しており、初心者にとってはどれを使えばいいか分かりにくいという問題があります。
また、レイヤー2間で資産を移動させるのも手間がかかります。
一方、メインネットの手数料は2024〜2025年のアップグレードで改善されつつありますが、混雑時にはまだ高騰することがあります。
ソラナの課題は「安定性」と「分散性」です。
過去に何度もネットワークが停止するトラブルが発生しており、2022年には1年間で複数回の障害が起きました。
最近は改善されてきていますが、完全に解消されたわけではありません。
また、バリデーターの数がイーサリアムに比べて少なく、一部のノードに権限が集中しているという指摘もあります。
[ここがポイント]
どちらの暗号資産も完璧ではありません。イーサリアムは「信頼性が高いけどレイヤー2が複雑」、ソラナは「シンプルで速くて安いけど安定性に不安がある」という特徴を理解した上で選ぶことが大切です。

「結局、自分はどっちを買えばいいの?」という疑問を持っている方も多いですよね。
実は、イーサリアムとソラナのどちらが良いかは、あなたが何をしたいかによって変わってきます。
ここでは、目的別におすすめを紹介していきます。
NFTを始めたい方には、目的によっておすすめが変わります。
高額なアート作品や有名コレクションを購入したいなら、イーサリアムがおすすめです。
Bored Ape Yacht ClubやCryptoPunksといった有名NFTは、ほとんどがイーサリアム上で取引されています。
歴史のあるNFTプロジェクトはイーサリアムに集中しているため、本格的にNFT投資をしたい方はイーサリアムを選ぶことになるでしょう。
一方、手軽にNFTを楽しみたい、たくさんの作品を少額で集めたいという方には、ソラナがおすすめです。
手数料が安いので、数百円〜数千円のNFTでも気軽に購入できます。
最近はソラナのNFTエコシステムも充実してきており、魅力的なプロジェクトも増えていますよ。
なお、イーサリアムでも手数料を抑えたい場合は、レイヤー2上のNFTマーケットプレイスを利用する方法もあります。
DeFi(分散型金融)を使いたい方には、まずはイーサリアムのレイヤー2から始めるのがおすすめです。
イーサリアムのDeFiエコシステムは圧倒的に充実しています。
Uniswap、Aave、Compoundといった有名サービスはイーサリアム発祥で、流動性(取引のしやすさ)も高いです。
ArbitrumやOptimism、Baseといったレイヤー2を使えば、手数料を数円〜数十円程度に抑えながらDeFiを利用できます。
ソラナのDeFiも急成長しています。
RaydiumやOrcaといったDEX(分散型取引所)があり、手数料を気にせず取引できるのが魅力です。
ただし、イーサリアムに比べると流動性が低いサービスもあるため、大きな金額を動かす場合は注意が必要です。
少額からDeFiを試してみたいという方は、手数料の安いソラナから始めてみるのもいいでしょう。
長期投資として暗号資産を保有したい方には、分散投資をおすすめします。
イーサリアムは、ビットコインに次ぐ時価総額2位の暗号資産であり、暗号資産市場全体の基盤とも言える存在です。
大手企業や機関投資家からの支持も厚く、長期的な安定性という意味では最も信頼できる選択肢の一つです。
ソラナは、イーサリアムに比べるとリスクは高いですが、その分成長の余地も大きいと言えます。
時価総額ランキングでも上位に位置しており、今後さらにシェアを伸ばす可能性があります。
どちらか一方に絞るのではなく、イーサリアムを中心に据えつつ、ソラナにも一部投資するというバランスを取るのが賢明です。
投資は自己責任ですが、分散することでリスクを軽減できます。
この記事では、ソラナとイーサリアムの違いについて解説してきました。
イーサリアムは、2015年から運用されている歴史ある暗号資産で、NFTやDeFiの中心的な存在です。
2024年〜2025年のアップグレードにより、レイヤー2を使えば手数料も大幅に安くなりました。
圧倒的なエコシステムと信頼性が強みです。
一方ソラナは、2020年にローンチされた新しい暗号資産で、高速処理と低コストが最大の魅力です。
安定性や分散性に課題はありますが、急成長を続けており将来性も期待されています。
どちらが良いかは、目的によって変わります。
高額なNFTを購入したい、信頼性を重視したいならイーサリアム。
手軽にたくさん取引したい、コストを最小限に抑えたいならソラナがおすすめです。
もちろん、どちらか一方に絞る必要はありません。
両方の特徴を理解した上で、分散して保有するのも賢い選択です。
まずは少額から実際に触ってみて、自分に合うほうを見つけていくのがおすすめです。