
スラリとした体と優雅な立ち姿が魅力のイタリアングレーハウンド、通称「イタグレ」。
甘えん坊で飼い主さん大好きなこの犬種は、初めて犬を飼う方にも人気があります。
しかし、イタグレには他の犬種とは少し違う特徴や注意点があるんです。
この記事では、イタグレをお迎えする前に知っておきたい5つのポイントをお伝えします。
イタグレは古代エジプト時代から貴族に愛されてきた歴史を持つ犬種です。
16世紀のルネサンス期にはヨーロッパの王侯貴族の間で大人気となり、多くの絵画にもその優雅な姿が描かれています。
そんな気品あふれるイタグレの性格と特徴を見ていきましょう。
イタグレは飼い主さんや家族に対してとても愛情深い性格をしています。
寂しがり屋で甘えん坊な一面があり、常に飼い主さんのそばにいたがる子が多いです。
家では足元にくっついてきたり、膝の上に乗ってきたりと、その愛情表現はとってもストレートです。
一方で、初めて会う人や犬に対しては少し警戒心を見せることもあります。
シャイで内気な部分もありますが、攻撃的になることはほとんどありません。
慣れるまでは距離を置くタイプなので、子犬のうちから色々な人や犬に会わせて社会性を身につけさせてあげると安心です。
また、イタグレは家族に対しては非常に穏やかで、小さなお子さんがいる家庭でも安心して飼うことができます。
多頭飼いにも向いていて、他のイタグレやワンちゃんと一緒に暮らすことで寂しがり屋な部分が満たされ、落ち着きやすくなるという声もあります。
イタグレは小型犬に分類される犬種で、体高は32〜38cm、体重は3〜5kg程度が一般的です。
華奢で細身の体型ですが、実は筋肉質で引き締まった体をしています。
もともと狩猟犬として活躍していた血を引いているため、見た目の繊細さとは裏腹にとても俊敏に動きます。
寿命は13〜15歳程度と言われており、小型犬としては平均的な長さです。
適切な環境で愛情をたっぷり注いで育てれば、長く一緒に過ごすことができます。
オスはメスよりも活発で筋肉質になりやすく、メスは比較的おとなしく穏やかな性格の子が多い傾向があります。
毛色はフォーン、レッド、グレー、ブルー、クリーム、ブラックなど様々なバリエーションがあり、どの色も美しい光沢のある被毛が特徴です。
イタグレは基本的に穏やかで、無駄吠えが少ない犬種として知られています。
実際に飼い主さんからは「何年も飼っているけど、吠えたのは数回だけ」という声もあるほどです。
そのため、マンションやアパートなど集合住宅での飼育にも向いています。
また、短毛で体臭もほとんどなく、トリミングの必要もありません。
抜け毛は意外とありますが、毎日の体拭きで対応できることも多いです。
こうした点から、初めて犬を飼う方にも飼いやすい犬種と言えるでしょう。
イタグレを飼う上で最も注意が必要なのが「骨折」です。
スラリとした美しい足はイタグレの魅力ですが、その分骨が細く折れやすいという特徴があります。
これはイタグレを飼う前に必ず理解しておいてほしいポイントです。
イタグレの骨は他の犬種と比べてとても細いです。
特に前足の骨は細く長いため、着地の衝撃や転倒で簡単に折れてしまうことがあります。
さらに、イタグレは筋肉や皮下脂肪が少ないため、骨に直接衝撃が伝わりやすいのも原因のひとつです。
実際にイタグレの飼い主さんの間では「骨折経験あり」という方が少なくありません。
ソファから飛び降りただけ、ドッグランで急に方向転換しただけで骨折してしまうケースもあります。
フローリングの上を走って滑っただけでヒビが入ることもあるんです。
手術が必要になることも多く、治療費は数十万円ほどかかることもあります。
骨折を防ぐためには、生活環境の見直しが大切です。
フローリングは滑りやすいので、ペット用のマットやカーペットを敷いて滑り止め対策をしましょう。
また、ソファやベッドなど高い場所からのジャンプは危険なので、ペット用の階段やスロープを設置するのがおすすめです。
小さい頃から高い場所に乗せたときは必ず人が抱いて降ろすようにしていると、自然と飛び降りなくなる子も多いです。
日頃から「高いところからは飛び降りない」という習慣をつけておくことが大切です。
また、爪が伸びすぎると滑りやすくなるので、定期的な爪切りも忘れずに行いましょう。
万が一骨折してしまっても、落ち着いて対処すれば大丈夫です。
骨折は命に関わるケガではありませんし、適切な治療を受ければきちんと完治します。
まずはかかりつけの動物病院に連絡し、指示を仰ぎましょう。
治療は基本的に手術でプレートとボルトで骨を固定する方法が取られます。
入院は1週間程度で、完治までは1〜3ヶ月ほどかかります。
子犬は回復が早い傾向にありますが、老犬だと時間がかかることもあります。
万が一に備えてペット保険への加入も検討しておくと安心です。
骨折治療に特化した保険プランもあるので、イタグレを迎える際にはぜひ確認してみてください。
イタグレは寒さにとても弱い犬種です。
短毛でアンダーコートがなく、皮下脂肪もほとんどないため、体温を保つのが苦手なんです。
冬の健康管理はイタグレを飼う上で欠かせないポイントになります。
冬の散歩では必ず防寒用の洋服を着せてあげましょう。
イタグレは少し秋めいた風が吹く頃には、もう寒がってブルブル震えてしまう子も多いです。
特にお腹周りの毛がほとんどないため、冷えからお腹を壊してしまうこともあります。
洋服は全身を覆うロンパースタイプがおすすめです。
イタグレは独特の体型をしているので、イタグレ専用ブランドの服を選ぶとフィット感が良いでしょう。
寒い日は無理に外出せず、室内で遊ばせてあげるのも一つの方法です。
また、雨や雪の日はレインコートを着用させ、散歩後はすぐに体を拭いて乾かしてあげましょう。
濡れたまま放置すると風邪の原因になります。
室内では暖房を使って快適な温度を保ちましょう。
ただし、温めすぎも禁物です。室温を25度以上にして厚手の服を着せ、さらにペットヒーターを使うのは過保護になってしまいます。
人間の子供が快適に過ごせる室温を目安にすると良いでしょう。
冷気がたまりやすい窓際にはケージを置かないようにし、床と天井の温度差を減らすためにサーキュレーターで空気を循環させるのも効果的です。
イタグレは毛布に潜り込むのが好きな子が多いので、ふかふかのブランケットを用意してあげると喜びます。
冬の朝方に嘔吐したり元気がない場合は、低体温が原因のこともあるので注意してください。
冬は空気が乾燥するため、皮膚トラブルにも注意が必要です。
イタグレは皮膚が薄いため、乾燥で耳の付け根が切れて出血してしまうこともあります。
散歩時には耳までカバーできる帽子やスヌードを使うのがおすすめです。
また、犬用の保湿クリームを使って皮膚の潤いを保ってあげましょう。
特に耳の付け根、脇、股などは乾燥しやすいので念入りにケアしてあげてください。
シャンプーは月1回程度が目安で、洗いすぎは皮膚の乾燥を招くため控えめにしましょう。
イタグレはもともと狩猟犬だった歴史があり、走ることが大好きです。
運動量もそれなりに必要な犬種なので、毎日の散歩や遊びの時間をしっかり確保してあげましょう。
ただし、骨折しやすい体質を考慮した運動の仕方が大切です。
イタグレの散歩は1日1〜2回、それぞれ20〜30分程度が目安です。
活発で走り回るのが好きな犬種ですが、極端に長時間の散歩は必要ありません。
気候の良い時期にはドッグランで思いっきり走らせてあげるのも良いでしょう。
ただし、散歩中は引っ張りグセが出やすい傾向があります。
歩くより走りたい気持ちが勝ってしまうからです。
落ち着いて歩くトレーニングを子犬のうちから始めておくと、大人になってからも楽に散歩ができます。
また、イタグレは頭が小さく首輪が抜けやすいので、サイズをきちんと合わせるか、8の字型のハーネスを使うと安心です。
運動させるときは足場の良い場所を選びましょう。
フローリングや濡れた地面など滑りやすい場所は避け、芝生や土の上など足への負担が少ない場所がおすすめです。
また、他の犬と激しくぶつかり合うような遊びは骨折のリスクがあるので注意が必要です。
夏は早朝や夕方の涼しい時間帯、冬は日中の暖かい時間帯に散歩するなど、季節に合わせて時間を調整しましょう。
真夏のアスファルトは肉球がやけどする危険があるので避けてください。
運動不足はストレスの原因になり、吠えたり噛んだりといった問題行動につながることもあるので、適度な運動は欠かさないようにしましょう。
天候が悪い日や暑すぎる・寒すぎる日は室内で遊ばせてあげましょう。
イタグレは好奇心旺盛で遊び好きなので、ボール遊びやロープのおもちゃなどで一緒に遊んであげると喜びます。
飼い主さんと遊ぶ時間はイタグレにとって何より幸せな時間です。
ただし、室内で走り回るときは滑って転ばないよう床に滑り止めマットを敷くことを忘れずに。
高いところへのジャンプも室内では特に危険なので、家具の配置にも気を配りましょう。
知育トイや噛むおもちゃを用意してあげると、ストレス発散にもなりますよ。
イタグレは賢くて飼い主さんに従順なので、しつけは比較的しやすい犬種と言われています。
基本的なコマンドもすぐに覚えてくれる子が多いです。
ただし、甘やかしすぎるとわがままになってしまうこともあるので、メリハリをつけたしつけが大切です。
「待て」「おすわり」「伏せ」などの基本的な指示は、子犬のうちから根気強く教えていきましょう。
イタグレは順応性が高いので、コツをつかめばスムーズに覚えてくれます。
良い行動をしたときはしっかり褒めて、ダメなことをしたときは毅然とした態度で教えることが大切です。
注意したいのは、イタグレはとても繊細な性格だということ。
大きな声で叱ったり、恐怖心を与えるようなしつけは逆効果になることがあります。
優しく根気強く、でも甘やかしすぎないバランスを心がけましょう。
一度甘やかすと、どんなに指示してもいうことを聞かなくなってしまうこともあります。
トイレトレーニングは子犬を迎えたらすぐに始めましょう。
イタグレは清潔好きな子が多いので、トイレの場所を覚えるのは比較的早い傾向があります。
成功したらたくさん褒めてあげることで、正しい場所でトイレをする習慣が身につきます。
失敗しても叱らず、淡々と片付けるのがポイントです。
叱ると排泄自体を隠れてするようになってしまうことがあるので注意してください。
イタグレは人見知りや犬見知りをしやすい性格なので、子犬のうちから色々な経験をさせてあげることが大切です。
様々な場所に連れて行き、色々な人や犬と触れ合う機会を作りましょう。
車や電車の音など生活音にも慣れさせておくと、成犬になってからも落ち着いて過ごせるようになります。
穏やかでフレンドリーな子が多いので、社会化トレーニングはそこまで苦労しないでしょう。
焦らずゆっくり、イタグレのペースに合わせて進めてあげてください。
しっかり社会化ができていれば、ドッグカフェやお出かけも一緒に楽しめるようになりますよ。
イタグレはその優雅な見た目と甘えん坊な性格で、多くの人を虜にする魅力的な犬種です。
骨折しやすい体質や寒さに弱い点など、注意すべきポイントはありますが、これらを理解して適切な環境を整えてあげれば、素晴らしいパートナーになってくれます。
大切なのは、イタグレの特性をしっかり理解した上でお迎えすること。
準備をきちんとしておけば、イタグレとの生活はきっと幸せで楽しいものになりますよ。
一度イタグレと暮らすと、その魅力にハマって何頭も迎えるリピーターも多いんです。
愛情たっぷりに育てて、かけがえのない時間を過ごしてくださいね。