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2026年6月に、当社(合同会社・役員1名・従業員なし)の第1期の決算申告を、税理士に依頼せず自分で行いました。
クラウド会計の申告機能から電子申告を送信し、法人税と消費税はどちらも納付額0円でした。
残ったのは、法人住民税の均等割だけです。
ところが、この均等割だけは、当社が使っているfreeeの画面からは納付できませんでした。
freeeの電子納税は国税(e-Tax)向けで、地方税のeLTAXには対応していないためです。
電子申告をすると自治体からの紙の納付書も届かないため、支払い先の入口が手元にない状態になります。
つまり、納める先は決まっているのに、その窓口が会計ソフトの外側にあるということです。
納付そのものは期限内に済ませています。
同じ場所で立ち止まる人はいるはずなので、たどり着いた経路をそのまま残しておきます。
結論から書くと、その入口はeLTAXの「PCdesk(WEB版)」です。
制度そのものの解説ではなく、2026年6月に当社が通った経路の記録として読んでください。
画面の名称やメニューの構成は改修で変わりますし、税額や期限は会社の状況によって違います。
実際の手続きは、必ず公式サイトとご自身の状況で確認してください。
これは当社の環境だけの話ではなく、freeeの公式ヘルプにも書かれています。
電子納税に対応している税目の一覧で、法人税には「e-Taxのみ対応。eLTAXには未対応。」と明記されています(freee申告で電子納税を行う方法/2026年5月11日更新時点)。
別のページでは、地方税の電子納税については、freee申告の電子申告結果確認から情報を確認・登録することはできず、PCdeskのメッセージボックスで確認・登録すると案内されています(freee申告での納税について/同)。
つまり、探し方が悪くて見つからないのではなく、地方税の納付はfreeeの外で行う設計になっているということです。
なお会計ソフト側の対応範囲は変わっていく部分なので、実際に手続きする時点の公式ヘルプで確認してください。
ただし、仮に会計ソフト側が地方税の納付に対応したとしても、地方税の電子納付そのものはeLTAXの共通納税の仕組みを通ります。
つまり、これはfreeeの機能の話というより、国税と地方税で納付の仕組みが分かれていることによる違いです。
会計ソフトからは「法人都道府県民税納付書」という体裁のPDFを出力できましたが、これは金額を確認するためのもので、支払いに使うeL-QRは印字されていませんでした。
ここで「自分がどこかの手順を飛ばしたのではないか」と考えてしまいます。
実際には、手順は飛ばしていません。
国税と地方税は、そもそも申告と納付を扱うシステムが別だからです。
国税はe-Tax、地方税はeLTAXという別々のシステムを使います。
このとき検索して混乱しやすいのが、「納付書が届かない」という情報です。
国税庁は、e-Taxで申告書を提出している法人などについて、納付書の事前送付を取りやめています(国税庁 納付書の事前送付に関するお知らせ)。
検索の上位はこの話で埋まりますが、これは国税の制度です。
地方税である均等割とは別の話なので、読んでも払い方にはたどり着きません。
そして、均等割の納付書を待っていても状況は変わりません。
eLTAXのトップページには、ログインの入口が3つ並んでいます。
「PCdesk(WEB版)」「地方税お支払サイト」「関係機関ログイン」です。
電子申告を済ませた法人が自分で均等割を納めるときに使うのは、このうち「PCdesk(WEB版)」でした。
残りの2つは、当社の状況では使えませんでした。
※表は横にスクロールできます
| 入口 | 誰が使うか | 当社の場合 |
|---|---|---|
| PCdesk(WEB版) | eLTAXを利用する納税者本人 | これが正解だった |
| 地方税お支払サイト | 手元に納付書がある人 | 納付書が届かなかったので使えず |
| 関係機関ログイン | 地方公共団体などの関係機関 | 納税者が入る場所ではない |
PCdesk(WEB版)には、eLTAXの利用者IDと暗証番号でログインします。
ここで注意したいのは、eLTAXの利用者IDは、e-Taxの利用者識別番号とは別物だということです。
国税の識別番号を持っていても、eLTAXの利用者IDは別に取得する必要があります。
当社は第1期の申告準備の段階で、会計ソフトの案内から利用者IDを取得しました。
IDと暗証番号が手元にないと、納付の画面にたどり着けません。
PCdesk(WEB版)にログインしたら、納税メニューに進みます。
やることは大きく2段階で、まず納付情報を発行し、次に納付方法を選びます(eLTAX 納付手続きの手順)。
納付情報の作成方法として、「電子申告連動」を選びます。
これは、すでにeLTAXへ送信済みの申告データから納付情報を作る方法です。
電子申告データと連動して納付できる税目には、法人都道府県民税・法人事業税・法人市町村民税などが含まれます(eLTAX 共通納税とは)。
送信済みの申告の一覧が表示されるので、該当する申告を選びます。
当社の場合は、税目区分・申告区分・事業年度で絞り込んで探しました。
金額と提出先の自治体を確認してから、発行依頼を送信します。
この段階で動くのは情報だけで、お金はまだ動きません。
金額を確認するところまで進んで、いったん止めることもできます。
発行依頼が完了したら、納税メニューの「納付情報の確認・納付」に進みます。
納付情報が納付できる状態になっていれば、納付方法を選べます。
選べるのは、ダイレクト方式、インターネットバンキング、それにクレジットカードの3つです。
このうちダイレクト方式は振替のための手数料がかかりませんが、口座の事前登録が要ります。
カードを選ぶと、決済に使う「F-REGI 公金支払い」の利用料が別に発生します。
当社は事前登録が済んでいなかったため、インターネットバンキング(ペイジー)を選びました。
納付情報の確認画面には、収納機関番号・納付番号・確認番号・納付区分の4つが表示されます。
このうち収納機関番号13800は、地方税共同機構、つまり地方税共通納税システムの窓口です。
ここは、案内が2通りあるところです。
利用しているネット銀行のペイジー画面には、地方税は「地方税お支払サイト」から手続きするように、という趣旨の案内が出ていました。
ただeLTAX側は、自分で金融機関のサイトへログインし、税金の払込にあたるメニューから番号を入力していく道筋も案内しています(eLTAX ペイジーを介した納付の手順)。
実際、画面に表示された4つの番号を銀行のペイジー画面へ直接入力したところ、そのまま払込できました。
メニューの呼び名は銀行ごとに違うとeLTAX側も案内しているので、画面の文言が違っても番号を打ち込む道は残っています。
なお、この方法やカード払いでは領収証書が出ず、納付できたかどうかは画面上で確かめます。
紙の領収証書が要る場合は、窓口へ納付書を持ち込む従来のやり方になります。
電子申告で申告書を送信しても、それだけでは税金は納まりません。
当社の第1期は、法人税も消費税も納付額が0円でした。
それでも、申告書を提出する義務はなくなりません。
そして税額が0円でも、均等割だけは別に納めます。
均等割は所得ではなく、資本金等の額や従業者数といった会社の規模を基準に課される税だからです(地方税法52条・312条)。
赤字でも払う税金だと説明されるのは、このためです。
申告を送信した時点で終わったつもりになると、納付だけが手つかずで残ります。
当社が第1期に納めた均等割は、64,100円でした。
これは当社の条件での実績で、相場ではありません。
どう計算するとこの額になるのかを書いておきます。
均等割の標準税率は、資本金等の額が1,000万円以下の法人の場合、道府県民税が年2万円です(地方税法52条)。
市町村民税は、資本金等の額が1,000万円以下かつ従業者数の合計が50人以下であれば年5万円です(地方税法312条)。
合計すると年7万円で、これがいちばん小さい区分になります。
当社の第1期は東京23区内に事務所がありました。
特別区の区域では、都が法人の道府県民税と市町村民税を合わせて一の税とみなし、都民税として課税します(地方税法734条)。
そのため申告も納付も、都税事務所への1件だけで済みました。
均等割は、事務所等を有していた月数に応じた月割で計算します(地方税法52条4項ほか)。
当社の第1期は設立から決算まで11か月でした。
7万円に11を掛けて12で割ると、64,166円と端数が出ます。
確定金額の100円未満は切り捨てるため(地方税法20条の4の2第3項)、64,100円になりました。
設立初年度は事業年度が1年に満たないことが多いので、年額そのままにはならない点は知っておくと計算が合います。
同じ条件の会社でも、事務所の場所が変われば結果は変わります。
23区外に事務所がある場合は、都道府県と市区町村のそれぞれに申告と納付が必要になります。
資本金等の額や従業者数が上の区分に当たれば、税額も上がります。
標準税率より高い税率を採用している自治体もあります。
事務所が複数の自治体にあれば、その数だけ均等割がかかります。
自社がいくらになるかは、事務所のある自治体の公式サイトで確認してください。
先に押さえておくと段取りが早くなる点を、4つにまとめます。
なお期限は、法人税の確定申告が事業年度終了の日の翌日から2か月以内と決まっており(法人税法74条)、法人住民税の申告納付もこの提出期限に合わせます(地方税法53条)。
※表は横にスクロールできます
| 詰まるところ | 実際はどうだったか |
|---|---|
| eLTAXのIDが分からない | e-Taxの利用者識別番号とは別物。利用者IDと暗証番号の両方が要る |
| 深夜や休日に手続きしようとする | 通常期・繁忙期の利用可能時間は8時30分から24時まで。休日運用日は年度ごとの公表 |
| 紙の納付書を待ってしまう | 電子申告をすると届かないことがある。当社には届かなかった |
| 期限を後ろ倒しに考える | 決算日の翌日から数えて2か月以内が原則。申告も納付も同じ期限 |
eLTAXを使えるのは、ふだんの時期であれば朝8時30分から深夜0時までです(eLTAX 休日運用日のお知らせ)。
申告が集中する時期は終日に広がりますが、いずれもメンテナンスの時間は除かれます。
土日祝は原則として休みで、休日に動かす日は年度ごとに公表されます。
つまり、平日に手続きするしかありません。
期限直前の土日にまとめて済ませようとすると、そこで詰みます。
いま納付先が分からずに困っているなら、まずPCdesk(WEB版)にログインして、納税メニューから納付情報の発行依頼まで進んでみてください。
発行依頼の段階ではお金は動かないので、金額を確認してから判断できます。
そのうえで、次の決算までに3つ確認しておくと、同じところで止まらずに済みます。
1つ目は、自社の均等割の申告と納付が何件になるかです。
事務所のある自治体の数で決まり、23区の内か外かでも変わります。
2つ目は、eLTAXの利用者IDと暗証番号が使える状態かどうかです。
3つ目は、納付に使う口座がペイジーに対応しているかどうかです。
当社は第1期の途中で本店を23区外へ移転したため、第2期からは市町村民税の申告先が増えます(合同会社の本店移転は司法書士なしでできる?|実費・期間・手続きの実際)。
移転や事務所の増減があった年度は、申告先と納付件数を早めに確認しておくと安全です。
均等割は、会計ソフトの電子納税では払えないことがあります(当社が2026年6月に確認した時点のfreeeはそうでした)。
国税と地方税でシステムが分かれているためで、手順を飛ばしたわけではありません。
電子申告を済ませた法人の入口は、eLTAXの「PCdesk(WEB版)」です。
納税メニューから電子申告連動で納付情報を発行し、ペイジーなどで納付します。
申告書の送信と納付は別の手続きで、税額が0円でも均等割だけは残ります。
手続きできるのは平日の日中から夜にかけての時間帯なので、期限から逆算して平日を確保してください。
なお、この記事は2026年6月に当社が実際に行った手続きの記録です。
税額や申告先は会社ごとに異なり、制度や画面も変わります。
判断に迷う部分は、事務所のある自治体やeLTAXの公式サイト、税理士にご確認ください。
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